HICPMビルダーズマガジン第251号 ◆特集◆ 2017 NAHB・IBS・TNAHとTNARH

HICPMビルダーズマガジン第251号をお届けします

今回特集いたしましたNAHB(全米ホームビルダーズ協会)・IBS(インターナショナル・ビルダーズ・ショウ)のメインイベントの一つであるTNAH(ザ・ニュー・アメリカン・ホーム)と今年度から始まったTNARH(ザ・ニュー・アメリカン・リモデルド・ホーム)は、今年も大変な賑わいでした。今年は日本人の姿はこの会場でも全く見ることはできませんでした。これまでも日本からの参加者にはさほど大きな関心を持たれていませんでした。その理由について、私もかつては、TNAHは大きな住宅という驚きだけで、設計理論通りの実物展示の意味を理解していませんでした。

最近、日本と米国の住宅の比較研究を続けていて、「日本の住宅」は年とともにみすぼらしくなるのに対して、「米国の住宅」は市場で高い評価を受け資産価値が上昇している理由を考え、どうも大学での「建築設計」の教育と建築家の学習・訓練の違いにあるのではないかと思い、その疑問を追っかけて考えました。米国では建築家(アーキテクト)は、大学の人文学部建築学科で建築学の教育を履修した後、設計及び工事監理の実務経験をしてから、建築家の試験を合格し、建築家の資格を得ます。

日本の建築士法は、米国の建築家法(慣習法)に倣って1950年GHQ(連合軍総司令部)の指導監督を得て制定されました。日本でも大学の建築科で4年の建築教育を受け、2年間の設計及び工事監理の実務経験を受けた後、建築士試験の合格者に建築士資格が与えられます。建築士法の文面からは、米国の建築家法を日本向けに読み替えたことが分かります。しかし、建築士受験資格の建築教育は建築工学と確認申請用図面作成で、設計及び工事監理の実務経験は建築関係産業の雇用歴が実情です。

日本の建築士と米国の建築家とは似て非なることは建設省の建築士法施行責任者で承知していました。日米の建築設計教育内容自体が全く違っており、「使い捨て」を前提にする日本の物づくり(工学)教育と、資産価値が上昇する歴史・文化・生活環境づくり(人文科学)を行う米国の住宅設計教育の違いであることが分りました。TNAHやTNARHはいずれも豪邸ですが、そこで展開されている住宅設計の考え方が米国の住宅関係者の貴重なテキストであることは、TNAHの見学すれば分かります。

住宅不動産は土地を住宅加工して造る住環境で、TNAHで設計対象の人たちが、未来に向けて育てていく環境で、途中で入居者がそこに生活を続けられなくなったら、住宅は売却されることになります。しかし、売却時にはその住宅への投資(購入)に相当の資本利益(キャピタルゲイン)が得られるような住宅地経営を行うことが、初めから設計計画に織り込まれていることが分かりました。本誌で、NAHB刊『コミュニティデベロップメント』を連載しました中に、その詳しい説明がしてあります。

2.インターナショナル・アーツ&クラフツ

---チャールスヴォィジャー:スワンチエアー、1883-85年

3.カレントトピックス

---:NAHB・IBS・「フローの住宅、ストックの住宅」

4.若本修治のレポート:

---地域経済が「川の流れ」だとしたら・・・

5.特集:NAHB・IBS・KBIS:TNAHとTNARH

---今年のNAHB(全米ホームビルダー協会)のIBS(インターナショナルビルダーズショウ)とKBIS(キッチン・バス・インストゥルメントショー)はフロリダ州オランドで開催され、今年からこれまでのTNAH(ザ・ニュー・アメリカン・ホーム)に加えて、新たにTNARH(ザ・ニュー・アメリカン・レモデルド・ハウス)が展示され大盛況で開催されたが、なぜな日本からの参加者はほとんど見られなかった。私はこの状況を見て、米国の合理的な住宅産業の経験は、日本のように「差別化」という詐欺商売によって不等価交換販売と不等価交換金融によって巣性利益を追求している国にとって経営の参考にならなくなっているからではないかと考えました。

HICPMが20余年にわたって米国からの技術移転してきたCM(コンストラクションマネジメントも、日本ではHICPMが20年実施してきた取り組みが根を生やすことなく枯死仕掛けていることを見て同様と感じることになりました。国民が住宅を取得することで資産形成ができる国にするためにな米国に学ぶことを諦めてはいけないと思います。

TNAHとTNARHのいずれもこの貯法で建設されている最高額の豪邸ですが、このいずれもが米国の建築学で教育している設計にのっとって設計を行っているため、見学者に正しい住宅設計を教え散ると思いました。

9.2017NAHBTNAH,2017NAHB/TNARH

---TNAHとTNARHの平面図

10.竹山清明の街並み講座—

---イタリア南部の観光地アマルフィ海岸の景観

11.渋谷征教の住宅デザインのワンポイント

---リタイアメント住宅計画:アウトドアリビングを楽しむ生活

12.オランダ・アメリカ・日本の住宅

---住宅による資産形成を実現する住宅地経営

14.『聖域なき構造改革』第34回

---小泉・竹中内閣の規制緩和:都市再生事業

16.ア・フィールド・ガイド・トゥー・アメリカン・アーキテクチュアー

---(99)、(100)公共建築と商業建築

18.CM(コンストラクションマネジメント)

---学習の原点に戻って(2)、住宅設計デザイン

19・「街づくり教科書」こうざ(9)

---日本と世界の都市計下記との関係(第3回)

20.書籍注文・編集後記

月刊「BUILDER'S MAGAGINE」

欧米が実践成功している住宅地経営の考え方・手法・なぜ欧米は住宅の資産価値が上がるのか!本来の住宅のあるべき姿をお伝えする、HICPM月刊会報誌です。定期購読をお申込みになられますと、毎月郵便配達でお送りいたします。1冊からのご注文も承ります。

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