HICPMビルダーズマガジン第256号
HICPMビルダーズマガジン第256号ができましたのでお届けいたします。
去る12月6日、HICPM会議室において「日本におけるTND開発の取り組みと海外の実例研修セミナー:映像と講義」を会議室で、好評にて実施できました。年末の会食がその夕方に開催され、その集まりに参加することを目的でお集まりになった人もおられました。今年度HICPM会員の合意として、「欧米からの住宅産業の技術移転を継続してほしい」と合意され、決定の中心となって今年度に入って、田園調布で、内海社長(ヴォークス)のTNDの取り組みの紹介が中心課題として対応しました。
内海社長は、かねてからTND開発を実践したいという意向で、HICPM・GKKの北米ツアーに会員を多数人員が参加させ、TNDを理解する努力をされ、今回、田園調布でTND事業に挑戦されました。TND自体は1980年DPZが事事業主デービスのシーサイド(フロリダ州)で実施して以来、40年近くになりますが、米国では多様な取り組みが行われており、TNDは極めて柔軟性をもった「住宅をもつことで資産形成を実現する方法」であることを実践し証明してきました。
TNDを正しく実践するためには、米国における多様な事業を知ることも重要ですが、その原点であるエベネザー・ハワードによる「ガーデンシティ」の理論と実践が、TNDの基本になっているため、人文科学的にTNDを理解することが重要であると考え、12月6日「TNDセミナー」のために、2つの資料をまとめました。一つは「TNDの歴史を概観する資料」と、もう一つは、「TND開発技術を計画論の発展」という視点でTN、TNDと具体的なプロジェクト紹介の資料として纏めました。
前者は当日の参加者全員に資料配布し、後者はTNDにご関心のある方が入手できるよう「HICPMビルダーズマガジン特別号」(1,000円)として纏め、有料資料として販売しました。ハワードが「ガーデンシテイ」の構想を組み立てることに影響を与えたエドワード・ベラミーの「顧みれば」、米国最初・最初のガーデンシティ「フォレスト・ヒルズ・ガーデンズ」と、そこでC・A・ペリーが生活し、資産形成理論「近隣住区論」を纏め、その最初の実践「ラドバーン開発」の歴史を取り上げました。
最初のTNDは1980年DPZが「シーサイド」(フロリダ州)をきっかけに、「ケントランズ」、「ハーバーランド」等の経験の後、「ハワードの叶えられなかった夢の実現」が、アイズナーの手によって、「社会を驚かす時代のニーズに応え、かつ、その事業収益の大きさで社会を驚かすプロジェクト」として、ディズニーの「セレブレイション」が取り組まれました。TNDの大きな流れの中に、HICPM会員による「泊山崎ガーデンテラス」(三重)、「ガーデンヒル(横浜)」、「荻浦ガーデンサバーブ」(大建・福岡)、「シーザー・クリーク」(ヴォークス・田園調布)の取組みがあります。
本号と『輸入住宅スタイルブックNO.18』(ネコパブリッシング)では、TNDを基にした「アワニー原則」の開催地「アワニー・マジェスティック・ホテル訪問とカリフォルニアの住宅と大学の建築様式」を紹介しました。
2.インターナショナル・アーツ・アンド・クラフツ
---チャールズ・ヴォイジー:壁紙(うをーるペーパー)のデザイン、1900年
3.カレントトピックス:衆議院選挙の争点と選挙結果、放置された問題
4.松尾憲親の「荻浦ガーデンサバーブ」住宅地経営奮闘記:第4回---なぜ日本の住宅地は資産価値が上がらないのか(1)
5.スタンフォード大学中心棟(メインクワッド)のデザイン解析
6.特集:カリフォルニアの住宅・建築・都市調査報告
---アワニー原則、スマートグロースと米国西海岸2大学建築デザイントゥアー
マイケルコルベット(エコロジカルタウン:ヴィレッジホーム)、ピーターカルソープ(サステイナブルコミュニティ、ラグナ―ウエスト),DPZ(TND:シーサイド)の3プロジェクトを中心に、官と民とがそれぞれの立場で安全で資産形成のできる都市の蔓り方をまとめたアワニーホテル(ヨセミテ公園)で開催されて合意された町づくりの原則(アワニー原則)がぜんざいのニューアーバニズム、スマートグロースになっている。今回HICPMが「現代的な時代要請に対していかなる取り組みをするか」という問題を考える原点を発見するためにアワニーホテルを訪問し、TNDの歴史を総括することにした「カリフォルニアツアーである。
私の娘がスタンフォード大学で長期研究者として生活していたので、フレデリック・オルムステッドのマスタープランとリチャードソンロマネスク様式で造られた本館(クワッド)スタンフォーで大学のキャンパスツアーと、娘が博士を取得したカリフォルニア大学バークレイ校の歴史学教授のご厚意で全体が自然公園のような森林の中に地代時ぢの建築様式の校舎が立っているキャンパスツアーをしてくださったので、両大学の対照的なキャンパスデザインを比較見学することができた。
特にスタンフォード大学の名んくをっどのデザインがミッションではないかという疑問を持ってサンフランシスコの北のソノマミッションを訪問した。その後山林火災で被害を受けたワイナリーで有名なところに建てられていたカリフォルニア州最後のミッショナリーを見学して、スタンフォード大学のキャンパスデザインがミッショナリーであることを確認することができた。
このツアーは家族ツアーであったが、スタンフォードマンションやカリフォルニア州議会、州都サクラメントオールドタウンと鉄道博物館など、鉄道で巨大な資産を築いたスタンフォードの活動を見ることができた。
10.竹山清明の街並み講座:街並み景観と古代ローマ建築の行方
11.澁谷征教の住宅デザインのワンポインと(62):南町田マークスプリング設計企画の裏話―4
12.オランダ、アメリカ、日本の住宅(35):米国のスラムクリアランス:ハイポイント
14.「聖域なき構造改革」第39回:護送船団関係者の利益中心の公共事業
16.ア・フィールド・ガイド・トゥーアメリカン・アーキテクチュア―(109)(110)
18.CM学習の原点に戻って(7):輸入住宅政策とCM技術普及の考え方
19.「街づくり教科書」(14):成長し続けるとし、衰退していく都市
20。書籍注文・編集後記